I'm With Her 最終日です。
I'm With Her (サラ・ワトキンズ、サラ・ジャローズ、イーファ・オドノバン)の大阪公演も月曜日に無事終わり、昨日は待望のデイオフで京都観光を楽しみ、いよいよ今晩の東京ブルーノート公演を残すのみとなりました。
大阪では“How Mountain Girl's Can Love”ではじまり、アンコールにスタンレーのハイロンサム曲“Darkest Hour Is Just Before Dawn”で終わるという、ブルーグラスファンにも嬉しいコンサートでした。さまざまなカバーに自分たちのオリジナルを混ぜ、またトラッドフィドルチューンや複雑なオリジナルインストなど、フィドルとギターにマンドリン、バンジョー、オクターブマンドリンなどを駆使して「アパラチアの山の精」に導かれた三人娘……といった、とても感情豊かなライブでした。
会場のうしろから観ている人によるとお客さんが彼女たちのビートとともに静かにうねっていた(映画『オーブラザー』の川での妖精!?たちとの出会いを思わせた)といい、また東京のライブマジックでは、同時進行の室内フェスの中、彼女らの演奏に多くの観客が集まり、その歌声やサウンドに、「涙が出そうになる……」などという声が多く聴かれたといいます。そーいえば、大阪のトークショウでは“Down To The River To Pray”も歌ってくれ……。
ブルーグラスで生まれ育ったようなふたりのサラ、そして大学に入ってブルーグラスをはじめたというイーファ。表面に「ブルーグラス」という看板を掲げるわけでは決してないけれど、日本人が幕末以来受容してきたスコットランド由来のアパラチアンボイスが、多くの音楽ファンの胸を打ったことは間違いないと思います。長年のブルーグラスファンとして、これほど嬉しく、かつ誇らしいことはありません。